楽天銀行や楽天ポイントと連携できる事が魅力の国内取引所「楽天ウォレット」に口座開設をしてみました。
動機は、楽天銀行をメインで使っていてお給料が振り込まれる口座なので小まめに積み立て買い増しするならベストなのでは?と思った事と、楽天ポイントを暗号資産に換えられるからです。
- 各手数料は安いのか?高いのか?
- BTCを現物購入する時の価格は安いのか?高いのか?
- アプリの使い勝手はどうか?
- その他、細かい点で気づいた事
をまとめてレビューしたいと思います。
楽天ウォレットとは
楽天ウォレットは、ご存じ楽天グループの仮想通貨取引所です。
- 楽天銀行と連携している(楽天銀行で口座開設している場合は本人確認がいらず、ウォレットにログインすると楽天銀行の残高も反映)
- 楽天ポイントをビットコイン等の暗号資産に交換できる
- 暗号資産を楽天キャッシュへチャージできる(楽天ポイントとして買い物が出来る)
という事から、普段楽天銀行や楽天ポイントをよく利用する人にはメリットがあります。
ただ、
- 同じ100万円でもビットコインをいくらで買えるのか?(高い所と安い所があります)
- 送金手数料はいくらかかるのか?(%なので大金を移す場合は大きいです)
- アプリの使い勝手
という点は使って比較してみないと分からないので実際に口座開設してレビューしていきたいと思います。
口座開設編
口座開設は私が既に楽天会員であり、楽天銀行で口座開設をしていた為、
- 楽天の会員でログイン
- 本人確認を楽天銀行の口座と紐づけて完了
という2ステップだけでした。
ビットコインの購入価格は安いか?高いか?
では、一番肝心なビットコインの購入価格をbitbankと比較してみたいと思います。
まず取引所での買い方は主に3つあります。
- 取引所が販売するビットコインを購入(販売・現物等)
- 取引所に集う人達で売買が自動的に行われる取引(板取引)
- レバレッジ取引(証拠金取引といいます。FXのように実際には買われない、上がるか下がるかのギャンブルゲームで高いレートでの賭けも可能)
理解しやすいのは取引所がコインを保有していてレートに応じて販売をするというものです。 販売しかしていない取引所も沢山あり、その方が理解しやすいです。
ただ、板取引と言われる誰かから買う・誰かに売るという取引の方が、基本的に手数料が安いので、安く買うことが出来て高く売る事が出来ます。 板取引でも現物を購入する事と同じです。
レバレッジ取引は10万円しか資金が無い人が、「10倍の100万円で買ったと仮定する」という取引です。1.1倍になった時点で取引をやめれば10万円の利益を得ることが出来ますが、逆に-1.1倍に下がれば10万円没収で終了というカジノ的な当たれば大きい取引です。
楽天ウォレットでは、販売とレバレッジ取引の2種類が用意されています。 ビットコインやETHを買って、クリプトアート(NFT)を購入したりブロックチェーンゲームで遊んだりDeFiで資金を増やしたりという場合は「販売」で現物を買わなくてはならないので、販売価格を他社と比較してみたいと思います。
ビットコインとETHの購入価格比較
では早速2021年3月17日現時点におけるビットコインとETHの購入価格を比較してみましょう。
※比較対象として、基本的に安いbitbankとGMOコインの板取引と、現物販売の比較としてTAOTAOをチョイスしました。
ビットコイン | イーサリアム | |
---|---|---|
bitbank | 6103503 | 195070 |
GMOコイン | 6087000 | 195310 |
TAOTAO | 6107300 | 197881 |
楽天Wallet | 6225076 | 199434 |
1秒単位で変動しているのと板取引の場合はサービス云々では無くその時の相場なので厳密ではありませんが、およそこのようになりました。 何度も行ったり来たりして確認したので順位は確実です。
1BTCを買うとしたら、同じ販売所でもTAOTAOなら楽天Walletで買うよりも12万円もお得なのです。この差は大きいです。 楽天Walletは比較的高い事が分かります。
ビットコインとETHの送付手数料
次に、購入したビットコインやETHを別のウォレットに移す時にかかる手数料を、先ほどと同じ取引所で比較してみましょう。
ビットコイン | イーサリアム | |
---|---|---|
bitbank | 0.0006BTC | 0.005ETH |
GMOコイン | 無料 | 無料 |
TAOTAO | 無料 | 無料 |
楽天Wallet | 0.001BTC | 0.01ETH |
楽天Walletでビットコインを購入してウォレットに移動させると約6,000円程かかります。ETHの場合は約2,000円です。 業界最高値の送付手数料である事が分かったので、ブロックチェーンゲーム等、通貨として使いたいという方には向いていません。
余談ですが、無敵かと思われるTAOTAOには、楽天銀行から振り込めない、取り扱い通貨がBTCとETHしかない・アプリのログインがすぐ切れるので面倒等のデメリットもあります。
取り扱い暗号資産も少ない
例えば、TVCMもバンバンしているコインチェックは手数料が業界最高値だと思います。頭一つ抜けて高い。 しかし、取り扱い銘柄がとても多いというメリットを兼ね備えています。 楽天Walletは2021年3月現在、
- BTC、ETH、BCHの3種のみです。
アプリの使い勝手
アプリの使い勝手としては、
- ログインが切れるのはTAOTAO同様早く2段階認証が面倒。 (人によってはセキュリティが高まり良いという人もいるでしょうが私は嫌いです)
- ニュースのタブがあって見やすいので良い
- ポイント交換やキャッシュチャージ等、全体的に分かりやすくて良い
等、ログインが切れやすい事以外は良好です。
楽天キャッシュは税金の回避になるのかフカボリ
注目の一つとして、BTCやETHを月10万円分まで楽天キャッシュに換金出来るという点がありました。 これによって、
- 仮にBTCを100万円分購入後、1000万円になったとします。900万円の利益です
- まだ含み益なので利益確定となりません。利益は0
- 月に1度10万円分のBTCを楽天キャッシュに換えて、楽天で買い物をしたとします。
- 楽天でポイントを使う時は、ポイントを使うので0円で買い物が出来ます。
- 楽天キャッシュ=ポイントはあくまでも「物」なので、物々交換をしているだけなのでそのまま利益確定にはならないのでは? あくまでもBTCが物に変わっただけ。
と考えたのですが、楽天ウォレットのQ&Aに「BTCを日本円に換金して楽天キャッシュとして付与するので、利益確定となります。確定申告してください」とありました。 なので、楽天キャッシュにするメリットは特にないように思えます。
まとめ
基本的に取引所としてはデメリットしかありませんが、楽天はプロ野球チームも持っていますし楽天ファンならご一考といった所でしょうか。
「100ポイントからチャージ!」と、貯まった楽天ポイントをBTCに積み立てしようという気軽な感じを出しているのに、いざ送付しようと思ったら手数料0.001BTC(6,000円)引かれるのは結構エグいと思います。
今後、楽天で使える独自コインRKTなどが発行されたりするかもしれませんので今の段階での話です。