
1か月もすると情報が古くなる仮想通貨界隈。2021年2月~3月にかけてはNFTブームが到来しました。
この記事では
- NFTとは
- 何故ブームは到来したのか
- 売買や保有の仕方
- コレクター目線でNFTを語る
初心者向けにNFTとは何なのか?から解説し、本題としてビックリマンシールやソフビ・シルクスクリーンアート等を集めているコレクター目線でNFTブームを語ってみたいと思います。
NFTとは
まず、NFTとはNon Fungible Tokenの略で「代替え不可能なトークン」「コピー出来ない資産」という意味ですが、このお決まりの文言では何も伝わらないのでもっと柔らかく伝わるように説明してみたいと思います。
NFTは簡単に言えば単なるデジタルデータです。
例えばこちらの画像は私が以前スマホで撮影して保存していたオリジナル画像です。
この画像を、イーサリアムネットワークというブロックチェーン上で試しにNFTとして30個発行しました。 売買可能なトークンとなりました。 イーサリアムネットワーク上で売買されることが出来てその履歴は全てブロックチェーン上に記録されます。
NFTの大きな特徴として「コピーが出来ない」とよく言われますが、この画像を「右クリック→画像として保存」すればコピーしてPCに保存する事は出来ます。
しかし、私が発行した30個のうちの1つではありません。
ここが一番理解すべきポイントです。 目に見える”それ”のコピー自体は出来るのです。たとえそれが動画のNFTだとしてもコピーして観覧する事は技術的に難しくはありません。
しかし、大事なのはヤマノケンが発行した世界に30個しかないトイレ画像という点なのです。
デジタルデータが物と同じ価値を持った
ここが重要なのです。
理解できない人はこんな風に思います。
- 証明書がつくだけで50億? それならコピーしたこの画像も100万円分くらいの価値があるだろうww
- NFTの課題はユーティリティ(付加価値・実用性)をどうつけるかが鍵だ
- 既に物でコレクションカルチャーは成立している。(中古カードショップとかありますよね) NFT(デジタル)である必要は何か?
この3点は、ツィッターなどでよく目につく話題です。 順に追っていきましょう
証明書があるだけでなぜ高い?
「有名人のサイン」や「ロレックス」「偽札」に置き換えると分かりやすいと思います。 例えばマイケルジャクソンが残した実筆のサインに価値を見出す人はいますが、見分けがつかない同じものでも知らないおっさんが書いたサインと分かったら誰も価値を見出さないでしょう。
NFTの未来はユーティリティなのか
これについては多くの人がそう語っているので正しいのかもしれませんが、コレクター目線で言えば逆です。
元々はゲームアイテムとして「ステータスが強い」等のユーティリティ(実用性・付加価値)が付いたものにしか価値を見出されなかったNFTが、ついにアートやトレーディングカードというただの画像データに価値を見出される時が来たのです。
もちろん、例えば「遺言書」「証明書」などNFT化される事で便利になるものはいくらでもあると思いますが、それらはブロックチェーン技術の未来という話で、現在の投機的・コレクション的なNFTの延長にはありません。
どちらかといえば付加価値をつけずともNFTに価値があるという事をいかに定着させるか?の方が鍵だと思います。
ロレックスを買う時に背中を押される文言として「資産がロレックスに形を変えるだけで貯金しているのと同じ」「海外旅行で万が一困った時に売ることが出来る」等と言われますが同じ事がNFTにもいえるようになりました。 ロレックスのそういった資産的価値観に対して、「ロレックスは今後、時計としての機能を充実させられるかどうかが鍵だ」といっているようなものなのです。
NFTである必要性
コレクター目線だと、NFT(デジタル)である必要性は実はそこまで重要ではありません。
例えばプロ野球チップスカードが世界中で流行って、世界中のコンビニで売られていて、レアなカードはebay(世界最大のオークションサイト)で売買されているという世界であればそれはそれで私なら同じように熱狂できます。
ただ、NFTであるメリットは沢山あります。
- NFTは世界の壁が無い
- 真贋が一目瞭然
特にこの2点が大きいです。
特に1点目はいろいろな意味が含まれていて、プロ野球チップス等と違い世界中の人が同時に興味を持ったカルチャーなので規模が大きい。コレクションカルチャーは「実用性の無いものに価値をいかに見出すか?」「多くの人が欲しいものが欲しい」という価値観の共有という遊びなので、世界中の人が同時に動き出したという事は大きいのです。 そういう意味でNFTはタイミングが良かったわけです。
また、世界中の人が同じ興味を持つことに成功しているロレックス等のブランド品は海外のオークションで取引するには本物か偽物か?という点でなかなか大金を出すのが難しいです。 真贋が一目瞭然なのもコレクションの世界では大きなメリットです。
NFTブームは何故きたのかを考える
NFT化の技術は先ほど例として挙げたように今後様々なシーンで活躍していくと思いますが2021年現在、3種類に分けることが出来ます。
- 1点物のアート作品系
- 限定物のコレクション系
- ゲームアイテム
1と2はほぼ同じコレクション・資産としての用途で、3のゲームアイテムだけが実需的なものです。
ブームは1と2で起こっています。 1点物のアート作品は先日上の画像が75億円で売れたとニュースになったもので、これは前澤社長がバスキアの絵を123億円で購入したのと全く同じ事です。円をアートという資産に変換した。それだけの事なのです。
「NFTが」というのはまだ歴史が浅いので、大きくニュースになり「NFT」という単語を耳にするようになりました。
そして、著名人がNFTを発行する=高値で売れるというような連鎖が起こり始めています。
実は、2021年現在はコロナの影響で法定通貨の価値が下がると見られ、NFTに限らず様々な分野でバブルが到来しています。
ビットコインをはじめとする仮想通貨もそうですが、不動産や先日ツィッターで目にしたのは雑草が非常に高値で売れているようです。
例えば銀行で3億円預けている人がそのまま円で持っていても価値が下がるので「とにかく何でもいいから別の物に価値を変えておきたい」というターンなのです。 そこでいいタイミングで登場したのがNFTというのがバブルの大きな要因ではあります。
ただ、ゴッホ等の絵画と同様の意味合いを持つ1点ものの作品だと我々庶民には遠い存在です。
やはり多くの一般庶民が参加しないとブームとは言えません。
元々、CryptkittysやCryptpunksというただNFTをコレクションするものが昔から海外の一部の間ではブームで、その中には高額になったものがあるという事もたびたびニュースになってはいました。
今からでもCryptkittysの猫やパンクスを作る事は出来ますが、
- 今から作ってもどうせ高く売れない
- すぐに全体の価値が下がるかもしれない
という理由で、なかなか手を出す気になれない人が多かったと思います。
そんな中登場したのが「NBA TOP SHOT」。 NBAの選手のトレーディングカードなのでプロ野球チップスのカードのようなものでしょうか。 この売り方が非常に上手い。
- NBA公認なので、確かな価値が担保されている
- 限定品なので、買えなかった人に高く売れる
- 定められた時間に販売を開始するので、みんなが平等に買えるチャンスがある
- ブラインド式(何が出るか分からない)でガチャの要素があり射幸心を煽られる
- コレクションなので集める楽しさがある
- 単価が高いので転売による利益が大きい
という、現実の世界で既に人気の「トレーディングカード」の販売方法を取り入れたNFTの売り方でブームは加速していると思います。 これ以外も、先日紹介したHashmasks
等、コレクター心理をうまく理解したうえで展開しているコレクター系NFTが沢山出てきて、それらは実際にユーザーが参加しやすい点もポイントです。
そして、Raribleというアート系に特化したマーケットで誰でもNFTを発行して販売できるようになったのも大きいと思います。 ※Opensea.ioでも出来ましたが、アートに特化していないせいか「なんそれ?」というものが多いせいか、流行るきっかけにはならなかったです。 プラットフォームの見せ方もあると思います。
日本ではpixivのように、イラストをアップロードするという大きなカルチャーが既にありますのでpixivユーザーがこぞってNFT発行というような世界は本当にすぐそこにきていて、イラストレーターにとっては大きな展開です。 世界中のクリエイターを知る機会が増えたというのが大きいのです。
そして、多くのクリエイターの準備が整ったら次は「厳選」が必要になってきます。
買う側としては、その価値に確証が欲しい。 VIV3のような審査制のNFTマーケットが今後は増えて、それぞれのギャラリーが価値を生むことになるでしょう。セレクトショップの「BEAMS」のようなものです。
この辺はまだ整っていないので、まだまだブームはこれからなのです。
売買や保有の仕方
NFT=デジタルデータ(証明書付き)という所までは分かったけど、「保有」や「管理」のイメージが湧かないという方も多いと思いますのでこちらは初心者向けにお伝えします。
NFTはビットコイン等の暗号資産と同じで暗号資産専用のウォレット(財布)と呼ばれるアプリで管理します。 スマホやパソコンのフォルダの中に入れる事は出来ません。
世の中にはウォレットアプリが様々な会社から出ていますし(例:Gincoなど)、コインチェックやGMOコイン等の国内取引所のアプリのもウォレット機能がついています。
しかし、その中ではNFTの管理が出来るウォレットとそうでないものがあります。 また、Opensea.io等のNFTマーケットに接続が出来るウォレットとそうでないものがあります。 その二つの理由から多くの人はメタマスクという上記のアプリを利用している人が多いでしょう。
ウォレットでNFTを保有した状態で、Opensea.ioに接続するとこのように所持しているNFTが一覧で表示されます。 財布の中身が全部綺麗に並ぶのでここの中に入る・売って出ていくという事はイメージできると思います。

具体的な出品方法などはサイトによりけりなので、ウォレットで保有するというイメージをお伝えしました。 今後はもっとNFTを飾れる美術館のようなサービスが沢山増えてい来ると思うので所有感も増すのではないでしょうか。
コレクター目線でNFTを語る
現実のコレクションカルチャーとNFTコレクションを比較していろいろ語ってみたいと思います。
付加価値(ユーティリティ)無しのNFTカルチャーは続く
まず、「NFTなんてただのコピー出来る画像データじゃん。我に返ったらゴミになるんじゃないのか? ブームは長く続かないんじゃないのか?」「その資産を元に、お金をより稼げる=付加が無いとだめだ」「要はユーティリティよ、ユーティリティ」と考える人もいると思います。
実際にユーティリティのないCryptkittysやCryptpunks、Hashmasks等のコレクター系アイテムは、数年後に価格が暴落している可能性は十分にあると思います。
ただ、それはCryptkittysやCryptpunks等のブームが去るかもしれないというだけで、NFTをコレクションするというノーユーティリティコレクションカルチャー自体は無くならないしもっと広まっていくと思っています。 プロ野球チップスカードの人気が落ちたけど遊戯王のカードが人気といった風に人気の物が変わっていくだけです。
限定のソフビ(人形)やスニーカー、ビックリマンシール等のコレクション要素のあるカルチャーにハマっている人はやはり頭の中で資産価値を計算して買い揃えています。 例えば10万円するスニーカーは10万円で売れると知っているから買えるのです。 相場が頭に入っているのでヤフオクやメルカリは戦場です。 限定品が発売されれば発売後にすぐにメルカリで出品されます。
この買ったり売ったりを楽しむこと自体が私は楽しいので割と物は何でもよいという感覚もあります。
現状のコレクション系のNFTブームは感覚が全く同じです。
ガチャガチャが良い例
分かりやすい例えが見つかりました。 町中で見かける「ガチャガチャ」を知らない人はいないと思います。私が子供の頃からありました。今でも続くカルチャーです。成田空港に沢山のガチャガチャを設置したらヒットしたというのもニュースになりました。 ガチャガチャの中身はユーティリティの無いものが多いです。 古くてレアな物はヤフオクで高額取引されていていますし、何十年も廃れていません。
違和感があるとすれば、投資家がオタクを差し置いてなぜかガチャガチャを回しているという現状です。しかも1回5000円とか10000円とかするガチャを平気で回す金銭感覚。 これが異常なのは私でも十分に分かります。 投資家達がいつか離れて購入されたNFTが叩き売られるのは目に見えていますが、「ユーティリティが最大の鍵」とかそういう話ではないという事が伝わるのではないでしょうか。
NFTにも「発行日」に価値がつくのか?
美術品は年代が古ければ古いほど価値が高まる傾向にあります。 ビックリマンシールも同様で、特に状態が良いか悪いか?が価格を大きく左右させます。
物質には経年劣化が伴うので「あの時代の物がこんなに良い状態で残っているなんて」という事に対する評価が非常に高いという事がNFTとの大きな違いです。 つまり、1000個あったとしても徐々に状態の良い物の数が減っていく(仮想通貨用語ならバーンされていく)ので価値が高まっていくのです。
NFTには劣化が無いので、はたして何十年も経過した時にHashmasksやNBAのトークンが値上がりしているのだろうか?資産価値を維持しているのだろうか? 歴史的価値を見出してもらえるのだろうか? という点は非常に気になるポイントです。
元々価値があるもの以外で例えると、昭和時代の駄菓子のパッケージなどもゴミだったものが今ではお宝としてみなされます。
もしも、発行年数が古ければ古いほど価値があると見なされるとしたら・・?
今のNFTは全て価値が出るという事になります。
ひょっとしたら、あのトイレの画像も「古いNFT」というだけで価値が出るかもしれません。

NFTの価値はドル換算?ETH換算?
イーサリアムネットワーク上のNFTはETHで取引をしますが、NFTの価値は現状ドルに換算されて考えられています。
ですので、NFTを投資という目線のみで考えるとNFTの価値が2倍になったとしてもETHの価値が3倍になればETHで持っていた方が得だったという事になります。
また、ETHの価格変動が激しい現状だと1ETH=20万円で出品していたつもりが寝ている間の価格変動で1ETH=19万円で落札されてしまうという事もあります。 その為、現状はちょくちょく価格を変更する必要があります。
ETHの上下とNFTの価値が連動すれば、ETHが上がればNFTの価値も上がり価格を変更する必要がありません。 ・・が、少し考えたらそれはそれで違和感がありますね。
税金対策としてのNFT
国によって異なりますが、例えばBTCやETH等の暗号通貨は年末のレートで利確するものだという国の場合、NFTという資産に替えておく事で税処理を分かりづらくするという事は考えられます。
NFTで繋がる世界
NFTの場合は現実世界よりも、
- 誰がどんなNFTを保有しているのか?の観覧・アピール
- 世界規模での売買
が容易なので今より一層広まっていくでしょう。 ちなみにビックリマンシール等のおまけシールカルチャーは今香港で人気なので最近はPaypalを使って香港の方とよくやり取りをしています。香港の方は転送サービスを利用していて日本の住所を持っていたりもします。 (そのくらい苦労して手に入れるからこそ嬉しいという面もあると思いますが)NFTならもっと世界との距離が縮まる事が想像出来ます。
見やすいマーケットやSNS(コミュニケーション)がもっと充実して、ついでにガス代が安くなって国境を越えたコミュニケーションがさらに盛んになる事を期待しています。
追記:集英社の漫画アートに疑問
集英社による「マンガアート」の販売サイト。日本から、世界のマンガファンとアートコレクターに。 Manga-Art from the publisher of ONE PIECE, The Rose of Versailles and more. Ship worldwide from Japan.
集英社が「MA(漫画アート)」をスタートさせました。 なにせワンピース等の人気作品が購入出来て「抽選販売」なので誰にでも買うチャンスがあるので注目度は非常に高いです。
ただ、この時期のスタートなのでブロックチェーン・NFTアートを強く意識したものではあるのですが
- 高品質でプリントされたものが箔押しの箱に入って送られてくる
- デジタル証明書としてブロックチェーン技術を使った証明書が付く
というものでした。 NFTブームによって「アートをコレクションする」「希少な物は価値が上がる」という事そのものに興味を持った層に向けてはいますが、NFTそのものがメインではありませんでした。
譲渡の際にはヤフオク等で売る事になるので商品の発送とデジタル証明書の譲渡が必要になってしまうので、この証明書ってデジタルである必要はあるのでしょうか。
NFTブームに便乗した
だけなのです。元々、アートとして成立していたものでNFTを絡める必要は全く無いものを、「NFTマーケットでアートに注目が集まっている」から何とかそのマーケットの層にアプローチしたくて強引にNFTを絡めているだけです。 ビジネスとしては全然アリですが、これだけオシャレ感や最先端感を出しているのに、やっている事は単なるコスい便乗商法だと考えると違和感しかありません。
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