ヤマノケンヤマノケン

BTCの大暴落から上がってはズルズル下がるを繰り返し、元気のない2021年6月の暗号資産界隈。

そんな中、今一番の話題は「IRON」というステーブルコインといってよいでしょう。

  • 「IRON」だの「TITAN」だの「STEEL」だのって何の事?
  • IRONって今さら始めても遅いんでしょ?

そんな方向けの記事でしたが、数週間で人気が急上昇して、その後速攻大崩壊しました。 記録として残しておきます。

IRONとは

IRON
IRON(アイアン=鉄)はドル価格に基づいたステーブルコインです。(ドルペッグ等と表現されます)

つまり、常に1ドルに近い値をキープしようとするコインでUSDCやUSDT等と同じです。

Polygonネットワーク上で誕生したコインで、IRON FinanceというDeFi?で発行することが出来る他、Quickswap等で交換も出来ます。

Polygon (MATIC) とは何なのか!?初心者向けに解説します。MATICの買い方

上の一文が何言ってるかさっぱり‥という方はPolygonネットワークとは?という記事も参考にしてください。 面倒な方はそのまま読み進めても大丈夫です。

IRONが話題の理由は、現状預けると金利が高いから

IRONのイールドファーミング

さて結論から言うと、USDCやUSDTと同じドルペッグのステーブルコインが何故こんなにも話題にのぼるのか?というと、IRONFinanceやSushiSwapなどで預けた時の金利が異常に高いからです。

例えば上の画像を見ると、IRON/USDCのペアで、APR514%とあります。 これは、1000万円預ければ1年後に5140万円になるという事です。

さらにIRONもUSDCも同じ1ドルをキープするステーブルコインなので、

  1. 預けたコインの価格自体が下がって損をするというリスクが無い
  2. インパーマネントロスのリスクが無い

というDeFiにお金を預ける二つのリスクが無い事から、リスク0でかつ高金利というどう考えてもオイシイ状況になっているからこれほど話題になっているのです。

また、ガス代が安くて速いPolygonネットワーク(MATIC)でのDeFiが「Sushiswapが対応した」くらいだったので、Polygonを代表するDeFiに成長するかもしれないという期待も含まれるかもしれません。

さらにもう一点、少し前のイケイケの頃ならただ持っているだけでどんどん価格が上がっていくBTCやETHをステーブルコインとして保有しておくのは損でした。 ところが暗号資産の冬の時代が到来した事でステーブルコインの需要が高まっているとも言えるでしょう。

ヤマノケンヤマノケン
こういうのは当然最初だけ。早いうちに参戦した人だけが得するものかと思っていましたが、話題になって2週間以上経過した今現在でも何故か高APRをキープしています。

実際にやってみた結果

手順が書かれていましたが、崩壊した為省きました。

まずは、「良かった時代」の記録をご覧ください。

TITANのイールドファーミング

金曜日に試しに9655ドル(100万円分くらい)預けて月曜日の朝確認した所、9.421TITANを稼ぎ出していました。

ドルに換金すると、304ドル=3万円近くの稼ぎになっています。 たった100万円預けてノーリスクで3日で3万円!? 話題になって随分経つしもう遅いと思っていたけどこれヤバすぎくない?? という結果が実際に出てしまったのです。

以上、IRONを使って稼ぐ方法でした。

TITANゲット嬉しすぎる! おいしすぎるから収穫しては売るを小まめに繰り返した方が良いですが、TITAN価格は上がる一方。

・・では、TITANとは何なのでしょうか?

TITANとは

TITANはIRON Financeが発行する独自トークンで価格が変動するものなので、PancakeSwapにおけるCAKEと同じです。

1億枚を3年かけて発行するコインです(日々、皆で報酬として山分けしている状態)

ポイントは、IRONは、USDCとTITANを混ぜて作られているという点です。上の画像を見てみましょう。

USDC(72.1%)+TITAN(27.9%)=IRONという計算式になっています。

例えば分かりやすくUSDCに721と入力すると、

721USDC+8.632539TITAN=996.517934IRON と表示されました。 TITAN=$32.3438でしたので、8.632TITAN=$279.20となり、丁度1000ドルになるようになっていますが、生成されるIRONは996.517934なので少しだけIRONファイナンスが得をしています。

また、TITANはIRONファイナンスが発行する独自コインなのでIRONがミントされればされるほどIRONファイナンスは得をするという仕組みになっています。

IRONの割合

IRONを生成する為の割合はトップページにあります。

いつもなら記事を書きながら理屈が理解できるので見切り発車しましたが、だんだん「ん~?」とよく分からなくなってきました。 いろんな方が論じ始めていますが断片的で理解に至りません・・もう少し時間をください。 結局TITAN=CAKEが売られたらリスクはあるといった所か。

続報:TITANの崩壊。IRONもペッグが元に戻らなければ大損害

TITAN

数日後の2021年6月17日の深夜? 朝起きたら50ドル近くだったTITANは0.2ドルに崩壊していました。

IRONのこの感じがいつまでも続くわけがないと誰もが思って撤退の準備をしていただけに崩壊のスピードは速く一瞬でした。 日本人の場合は寝ている間に起こった出来事なのでは無いでしょうか?

昨晩2021年6月16日の夜に、IRONのドルペッグが1ドルを割った時間帯があり「ヤバいかも?」と思わせる前兆はありました。

しばらくしてまた1ドルに回復していたので気のせいかな・・と思いつつも、「IRONの価格は1ドルをキープするから損しない」という前提が崩れてしまうともう終わりです。 そのリスクが匂ったというのはかなり大きかったのではないでしょうか?

真の恐怖はLP解除できない事

さて、TITANがいくら下がろうがステーブルコインのイールドファーミングだから問題が無い・リスクは無いはずだったのですが、

  1. IRONのドルペッグが外れてどんどん1ドルを割ってきている
  2. 撤退したいのに混雑してトランザクションが通らない(LPの解除が出来ずIRONを手放せない)
  3. LP解除時に戻ってくるUSDCとIRONの割合が、どんどんIRON比率が上がっている

というのが2021年6月17日の朝8時~10時現在解消されていない状況です。

逃げたいのに船がいっぱいという状況で徐々にIRONの価格が下がっていくのを見ている状況でこれが地獄絵図です。

今は殺到しているのでIRON価格が下がっているだけなのか、このままトランザクションが通らずに、例えばUSDC1:IRON9とかで戻ってきてIRONがゴミになっていたとしたら最悪の事態に至るというわけです。

経過報告

ガス代を上げる事でLP解除は解決。 80000ドル位預けていて、結果34,240USDCと49,215IRONが戻ってきました。

49215IRONが、$49,215だから損をしないという前提が崩れて今現在Quickswapで34,020USDCとなっています。

このままギャンブル的に待つことで1IRON=1ドルに復活すれば完全にセーフではあるのですが信頼を失ったIRONが復活するとは思えず多くの人は損をしてでもIRONをUSDCに換えたいと殺到しているところです。

TITANは小まめに換金していましたが数日なので恐らく多くても2,000ドル程度の利益。 10,000ドル程の損失なので大きなマイナスですが仕方ないと思いつつIRONをUSDCに戻したくても現在はここで戻せない状況です。

タイタンの価格が0に下がったため、契約では償還は許可されていません。USDCの償還が再び可能になる前に、タイムロックが経過するまで12時間待つ必要があります。

IRON Finance>Bank>Redeemにて、IRONを、USDC+TITANに換えらえれるのですがそれが通らず、乗り遅れ人はIRONを抱えたまま不安に駆られているというのが現状です。

追記:10時30分に通りましたが、価格は49,215IRON→32,000USDCくらいでした。 パニック売りでしたので吐きそうな程の大損失で幕を閉じました。 もうちょっと時間が経てばIRON価格が復活して判断見誤ったか?という事もあり得ますがトランザクションが通らないという状況だと仕方が無いでしょう。

追記:昨日はIRON→USDC+TITAN(0ドル)=75%の換金(Redeem)が出来ず現場はパニックになっていましたが、翌日の2021年6月18日午前2時に再開。 どうやらTITANが小数点6くらいまでしか設定していなかったらしくそれ以下の価格になったためRedeem出来なかったようです。

QuickSwapでは1IRON=0.60USDCくらいで取引されていた為、安全性を取ってより損失を出した人も多かったでしょう。(私もツィッターで不安を煽られてIRONを保有していたくなく最悪のレートで換金済み)

結局、私の場合はIRON-USDCのイールドファーミングで、TITANは流石に値がピークだとは思っていたので数時間単位で収穫してはコツコツ売っていましたがその恩恵よりも、

  1. IRON-USDCペアを解除した時に、IRONの割合の方が多かった
  2. 1IRON=0.65ドルくらいで換金した

という二つの損失が非常に大きく、800万円分くらいの投資で150万円分くらいは損失を出したと思われます。

仮想通貨の歴史に記録しておくべき大珍事となりました。

「こんなうまい話があるわけがない」「もう今から入っても手遅れでは?」「養分が群がったら撤退時」全て当てはまる事態となりました。

クライムポットにつっ込んで取り返そうかしら・・という欲望がフツフツと湧いていますがこの精神状態でやると多分手動に切り替えてしまい、さらなるマイナスになりそうなので我慢。。

IRON Financeの公式見解

今後の為に、IRON Financeの見解を日本語翻訳したものを掲載しておきます。

私たちはそれが起こるとは思っていませんでしたが、それはただ起こりました。

世界初の大規模な暗号通貨取り付け騒ぎを体験しました。
2021年6月16日の午前10時頃、一部のクジラがIRON / USDCから流動性を取り除き始め、IRONを償還する代わりに、TITANをIRONに、次にIRONをUSDCに直接流動性プールに売却したため、IRON価格がペグから外れました。 。

TITANは2時間で65 $から30 $に下がり、その後1時間で52 $に回復し、IRONはペグを完全に回復しました。

プロトコルおよびコードは通常どおり機能し、そして我々はblockchain活動を監視している間、我々はそれが回復する前に、ちょうど別の補正だと思いました。実際、IRONは、その歴史全体で少なくとも12回はすでにペグから外れていましたが、シェアトークン(STEELとTITAN)は、前の週に比べてはるかに激しくクラッシュしました。物事は戦いでテストされたように見えただけでなく、そうでした。ユーザーは落ち着いてコードを信頼し続けたので、私たちもそうしました。

FRAXからフォークされたコードに取り組んでいる間、FRAXをフォークし、後日ペグを維持できないすべてのプロジェクトを綿密に調査しました。そのために、私たちはすでに、二重担保比率メカニズムのような多くの改善を実施しました。これは、以前の実際の状況で何度も発生したオフペグの問題を防ぐことがすでに証明されています。

その後、UTCの午後3時頃、いくつかの大口保有者が再び売り始めました。今回は、開始後、多くのユーザーがパニックに陥り、IRONを利用してTITANを販売し始めました。10分のTWAPオラクルがどのように機能するかにより、TITANスポット価格はTWAP償還価格と比較してさらに低下します。これにより、(IRONの償還の結果として)より多くのTITANが作成され、価格が下がり続けたため、負のフィードバックループが発生しました。取り付け騒ぎとしても知られる、不合理でパニックに陥った出来事の古典的な定義。これを書いている時点で、TITANの供給は27兆8,050億です。

TITANの価格が非常に低くなり、実際には0に近づきました。これにより、償還契約が償還取引を元に戻しました。この修正はすでにキューに入れられているため、UTCの午後5時に再度利用できます。
私たちが今経験したのは、プロトコルに起こり得る最悪の事態であり、現代のハイテク暗号空間で運営されている歴史的な銀行です。Iron.financeは部分担保証券であり、現代世界の部分準備銀行に似ていることを忘れないでください。人々がパニックに陥り、短期間でお金を引き出すために銀行に駆け寄ると、銀行は崩壊する可能性があります。

~死後の行動~
この事件から多くのことを学び、現在のシステムでは何も修正できませんが、今後もさらに多くの製品で旅を続けていきます。
そのような結果に至ったすべての状況を理解するために、サードパーティを採用するプロトコルの詳細な分析を行う必要があります。
私たちのIronBank(貸し出し)、IronSwap(固定資産に焦点を合わせたスワップ)はすでに開発されており、まもなくテストのために稼働する予定です。鉄のstablecoinv2は後で来るでしょう。

「ラグプルやエクスプロイトはありませんでした」とSchebesta氏は述べています。「起こったことは、彼らのトケノミクスを考えると起こり得る最悪の事態です。」

運営はこれを教訓にして再びIRON V2をリリースする予定との事。 嘘でしょって思いますが運営は本気のようです。

総括すると、クジラによる資金の引き抜きが引き金となって売りが売りを呼び破滅に向かったというだけの話でした。 PancakeSwapが早い段階でそうなると思われていたのに長続きしているという体験もDeFi界隈では共有されているので多くの人がまさかこんなに早く終焉が来るとは思っていなかったのではないでしょうか。

なかなか今回の件を教訓にするのは難しいのかなと思いますが、やはり「あまりにも話がうますぎた」「過熱感はあった」「IRONのドルペッグって本当に信頼おけるもの?」この辺が撤退の鍵だと見て、今後一層のリスク警戒を強めるといった所でしょうか。

36億分の1になったTITAN、そして、IRON Financeとは何だったのか? この記事は記録として参考になります。

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